「多摩川左岸29km」は「押立の渡し」の地点です
「周辺散歩」のカテゴリーを設けたことを機に、改めて本ブログの拠点、「多摩川左岸29km」の地点を紹介します。この地点は川下にある調布市の多摩川原橋と、川上にある府中市の稲城大橋の間に位置し、府中市押立町にあります。多摩川の土手に整備された遊歩道は、府中市内では「府中多摩川かぜのみち」と呼ばれますが、事故が多いため、歩行者は右側を、自転車は左側を通行するようにルール化されています。
「多摩川左岸29km」は「押立の渡し」のあったところです。
押立という地名は対岸の稲城市にもあり、両押立を舟で結んでいたのが「押立の渡し」です。昔は押立村は一つでしたが、江戸時代の初期に多摩川が氾濫して、この村を東西に分断してしまったのだそうです。その後北側が本村、南側が向押立(むこうおしたて)と呼ばれるようになったということです。
押立渡しの碑は平成元年に府中市が設置したものですが、その銘文には、新編武蔵風土記稿からの引用で、「土橋 多摩川に架す 長さ三十四五間 四月より九月までは橋を廃し舟を用ゐて渡せり」と書かれています。
昭和10年に下流に多摩川原橋が、昭和16年に上流に是政橋が開通したことによって、「押立の渡し」は次第になくなっていったようです。
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